11月も下旬となると、街並みが一気にクリスマス一色になりますね🌲
きらびやかで胸がワクワクする一方、1年の終わりを感じては今年やり残したことはないかとちょっとソワソワもしだして、師匠すら走ると書いて「師走」ってほんとだよなぁ〜と思う今日この頃です。
今年のEri’s Wine Clubは、「年12回(月1回)のワイン会を開催する!」が目標でした。11月の現時点で11回のワイン会を開催しているので、来月12月のワイン会で晴れて目標達成となる計算^^☀️
一つ一つのワイン会が、私にとっては魂が喜ぶ特別なひととき。
ワインと通しての人とのつながり、紹介したワインの感想をくれるお客様の言葉に新たなアイデアや着眼点を見つけたりと、ワインについてレクチャーしているようで私が学ばされているなと感じています。
とっても今更になってしまうのですが、自分の頭の中の整理と、その時紹介した(味わった)ワインに再び想いを馳せてみるために、過去のワイン会について振り返ります。
2024年 第1回目のワイン会は新年を祝うBCワインの会
このワイン会はバンクーバーウエストエンドにある、くみコーヒーこと93 Coffeeさんで開催しました!93 Coffeeはいつ訪れても暖かな雰囲気でポジティヴなエネルギーに溢れている素敵なカフェです。オムライスやナポリタンも絶品✨
この会では新年にちなんで、くみさんの故郷・愛知県の郷土料理「いもたき」を振る舞ってくださいました!
そうなれば、ワインでこのいもたきにコラボレーションさせていただくのが私なりの「愛」だろうと思い、このお出汁の旨みを引き上げるBCワインを選ぶことに決めました。
お出汁と合わせるなら?にフォーカスしたワインリスト
こちらが今回の会のために選んだワイン!(&日本酒!)
①Blue Mountain Vineyard and Celler – Reserve Brut 2013
②Pentâge Winery – Roussanne Marsanne 2016
③Ursa Major Winery – Exile, Love and Misunderstandings 2022 (Gamay)
④Scorched Earth Winery – Pinot Noir 2017
⑤醸し人九平次 Eau du desir 2022
①のブルーマウンテンのReserve BrutはBCのシャンパンとも呼べる、トラディショナルメソッド(シャンパンメソッド)で作られたスパークリングワインです。ブドウ品種はピノノワールとシャルドネの混合。オカナガンエリアの地質ははシャンパン地方ほどのチョーキーさ(石灰岩)が少ないので、ミネラルの硬さよりフルーツのやわらかさが前面に出たスタイルに仕上がっています。
熟成も程よく進んでいるので、パイ生地やイーストのような心地よい熟成香が、フルーツのアロマを暖かく包み込むようなイメージが沸きます。
BCワインマップを使って、説明するのは大得意^^
オカナガン湖は渓谷の隆起によって細かくマイクロクライメイト(小さな気候の違い)を生み出すので、奥が深くて面白いですよ!
②旨みに合わせるならと、ペンタ―ジュのホワイトローヌを選びました。バックビンテージは根菜や鳥皮のような重さのあるうま味が感じられます。ごくんとワインを飲みこんだ後のフィニッシュがまろやかで、いもたきのお出汁と合わさると「ほっ・・・」と余韻に浸ってしまう組み合わせになりました。
ピノグリやリースリングも美味しいオカナガンエリアですが、南オカナガンのローヌ品種は本場ローヌと引けを取らないグラマラスなテクスチャーで、根菜やキノコの旨みとうまく引き合って、味がより深くなるイメージです。
あまり本数が多く作られていないので、日本では手に取る機会が少ないかもしれませんが、ローヌ好きさんにはいつかぜひ試していただきたいオカナガンワインです。
③Ursa Major Winery – Exile, Love and Misunderstandings 2022 (Gamay)
④Scorched Earth Winery – Pinot Noir 2017
この日本もうま味系の軽い赤ワインをセレクトしました。
③のウルサ・メィジャーというワイナリーはオカナガンエリアのナラマタにある小さなワイナリーです。ブドウは有機栽培にこだわり、収穫もすべて手摘み。ブドウのもつポテンシャルを最大限に活かすために、基本的には全房発酵で、発酵も野生酵母よって自然に行われます。
このワイナリーのワイン生産に対する哲学も好きなところなので、紹介しようと思った一本です。
このウルサ・メィジャーのワインは少量生産で、BC州大手のBCリカーストアにならぶことはなく、一部のプライベートストアまたはワイナリー直販で購入できます。
④のスコーチド・アース・ワイナリーのピノノワールも、キノコや土っぽさを感じるセイボリー系のピノノワールです。このワイナリーが位置するイーストケロウナは、北オカナガンの冷涼な風と長い日照時間によって、程よく熟しつつも酸は保持されているジューシーなブドウが作られるエリア。
スコーチド・アースではそんなブドウを三回に分けて手作業で選別し、95%全房をフランス・バーガンディのイースト菌によって発酵させています。
こまかなこだわりによって生産されるこちらのワインも少量生産品となっておりますので、一部のプライベートストアでしか購入することができません。
ちなみに、これらのワインはすべて私が働いているSutton Place Wine Merchantにてご購入いただけますので、バンクーバー近郊にお住まいの方で気になるワインがあったらぜひ足を運んでみてくださいね😊(ちゃっかり宣伝を入れるw)
さて、最後に飲んだ⑤番はワインではなく日本酒です!やっぱり新年会だし、煮物とくれば日本酒でしょう!(日本にいたときはポン酒党だったわたくしです)ということで、醸し人九平次の山田錦・EAU DU DÉSIRを紹介しました。
とにかく質にこだわる九平次は、カナダ・バンクーバーのソムリエ界隈でも知ってる人は知っている隠れ人気の日本酒。輸入量にもかなり限りがあるため、ひとたび入荷すればたちまちに売れてしまい、私も1本確保するのがやっとでした(笑)
そのお味は、言わずもがな。洗練された味わいは果汁が滴る桃やメロンのよう。フローラルさと米のうまみから派生するサフランやクミンを思わせるヒントが、フルーティーさと米のまろやかさを引き立て、非常に上品な仕上がりとなっておりました。
日本では、酒は安ければ安いほどいい!と鬼殺しはじめ安酒ばかりあおっていた私ですが、こうしてワインを通してテイスティングの感覚を育てると、こんなにも美しい世界があるのだなぁと感動を覚えるのがこの世界。
地球が生み出す自然の恩恵と、作り手の一つ一つのこだわりが、一本のボトルとなって表現される。
この世界観が愛おしくてたまりません。そしてそれを人々にお伝えし、慶びを分かち合うのが私の使命なのかなーとも思っています。
今回も長くなってしまいましたが、ワイン会のようすとワインの楽しさが伝わったら嬉しいです。
では、また^^
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